マイプロテインの袋入りプロテインを詰め替える
前に使っているプロテインリストの中で書いたように、マイプロテインからプロテインを買うと他の大手メーカーと違って、プラスチックのボトルではなくビニール袋に入った状態で送られてくる。
oishiku-protein.hatenablog.com
で、この袋のままだと密閉も難しいし保存に不便だねということで先の記事ではマイプロテインの別売のプラスチックボトルをおすすめしてたんだけど、今日は手元に届いたのでその補足と修正です。
袋の口がマジックテープじゃなくなった
まずびっくりしたんだけど、今回届いたプロテイン袋は口がマジックテープじゃなくてジップロック形式だった。内容量とかで違ったりするのかな。でも小さい袋だけマジックテープにする意味は無さそうだから、切り替え途中なのかもしれない。ともあれ、これは非常に喜ばしい。
が。袋がデカいからか、材質が硬いからか、理由はわからないけどものすごく閉めにくい。ぴっちり口を閉めたと思ったのに、後から見たら開いていたりする。だからやっぱり別容器への詰め替えはした方がいい。
2.5kgのプロテインは6Lの容器に入らない
わたしは今回、レビューを参考に2.5kgのプロテインと一緒にこの別売りのプラスチックボトル(容量 6L)を買ったんだけど、
いざ詰め替えて見たらボトルに入りきらなかった。
ボトルいっぱいまで移して入りきらなかった残り。結構残ってる。
で、何がくやしいかって、「6Lはプロテイン2.5kgが入りそう」っていうレビューを見てこれを買った自分の間抜けさに気づいたこと!わたしのばか!
プロテイン2.5kgって何Lなの?
そう、やるべきは人の勘やフィーリングを元にプロテインの体積を想像することじゃなくて、計算だった。 計算できるんだよこれ。
まず、使っているプロテイン*1の裏の表示から1回あたりの使用量(Serving size)は「 1 Large Scoop」であり、「 1 Large Scoop」は25gであり、「2.5kgは100回分」であることがわかる。
だから後は「1 Large Scoop」が何ccなのかわかれば体積がわかる。
で、そのLarge Scoopはマイプロテインで別売されてるこれのことなので、
ここには70ccだと明記されている。
だから、プロテイン2.5kgは7L(70×100)であることがわかる。やったね!6Lのボトルに入るわけがないね!かなしい。
じゃあ何に詰め替えればいいの
マイプロテインのボトル(特大)
マイプロテインの別売ボトルから選ぶなら、6Lの次に大きいサイズは10Lになる。これは大きすぎるから却下。
他のプロテインのボトル
うちには夫の飲んでいるオプチマムのボトル↓があるので
これの空になったボトルをもらって詰め替えるというのは一案としてある。何L入るかはわからないけど*2、マイプロテインの6Lボトルよりは一回り大きかったので可能性はある。
ただしこのプロテイン、天然香料しか使ってないのはいいんだけどその天然香料の匂い(バニラ)がかなりきつくて、ボトルの匂いを取るのが相当大変そうだからできれば避けたい。これを使ったシェイカーは食洗機に入れても匂いが取れないくらいに激しくバニラ。
他の容器を買う
世の中にプロテイン用のストッカーはそう売られてないだろうけど、似た様なものを詰めるストッカーがあればそれを買って使えばいい。食品で、乾燥していて、数リットルを長期保存する・・・ひらめいた!米!!
ということでいけてる米びつを探してみると米びつ界はなかなか進んでいて、袋から移し替えずに詰められるストッカーがたくさん売られている。
- 出版社/メーカー: ISETO (伊勢藤)
- メディア: ホーム&キッチン
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こういうの。 このタイプの、袋から出さずにそのまま詰められるというのはすごく良さそうで、実際今回2.5kgを(9割がた)詰め替えたら粉がこぼれてテーブルの上も下も掃除が必要になったし、どうしても粉が手に触れるので衛生面も気になるしで面倒だったのを全てスキップできることになる。最高。
だから、もう絶対米びつ買うべきじゃんと思って、じゃあ何kg用の米びつを買えばいいの?5kg?と思って計算すると、米1kgは6.6合弱、米1合は180ccということなので*3、 米5kgは6L弱であることがわかる。やったね!マイプロテインの6Lボトルにちょうど米5kgが入るよ!つまり5kgの米びつに2.5kgのプロテインはやっぱり入らないよ!かなしい。
米は5kgの上は10kgで、それは大きすぎるので却下。
ちなみにもう一つ、食品で乾物で数リットルを長期保存するものとして、ペットフード(カリカリ)っていうジャンルがあったんだけど、さすがにテンション下がりすぎるからやめた。(こっちはさらに進んでて毎日定時に規定量が出てきたりもする。)
他に大容量のストッカーでめぼしいのはこれとかで、
DULTON(ダルトン) ガラス クッキージャー CH00-H05
- 出版社/メーカー: Dulton(ダルトン)
- メディア: ホーム&キッチン
- クリック: 6回
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これは7L入るし、素敵な生活っぽいし、最高!テンション上がる!と思ったけど、ガラス製でこの容器だけで3kgある。ここにプロテイン2.5kgを詰めると5.5kgになる。トレーニングをしてると重さの感覚ができるので、「あー、5kgのディスク(重り)より重いのかー」と思うとかなり引く。うちの食卓がガラス天板なのもあって、棚から取り出して食卓に出すだけですごく気を使いそう。たぶん寝ぼけていつか天板を割る。
他には、
サンコープラスチック 密閉容器 丸型 A-80 8L ホワイト
- 出版社/メーカー: サンコープラスチック
- メディア: ホーム&キッチン
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すごいシンプルなのでこれ。8Lだからうまくすると袋ごと入れられて密封できる。ただ、テンションは全然上がらない。でもとりあえずこれかなあ。今はもう6Lのものに(大半を)入れたからそれで運用するけど、次はこれとかを買うと思う。
ということで、詰め替え容器は計画的に買いましょうー。以上です。
使っているプロテインについて(最新)
使っているプロテインのリストが追記だらけになってきたので改めてまとめてみた。 マイプロテインのプロテインを安く買う方法や初回の注意点とかも真ん中あたりにあるよ。
基本の考え方
毎日飲むものなので安全性を重視
プロテインは毎日1回から人によって数回、しかも長期間(年単位)で飲み続けるものなので、安全性に気をつけたいと思っている。わたしは普段の食事では微量に含まれうる有害なもの、例えば重金属(水銀、ヒ素、鉛とか)や合成香料、合成甘味料、合成着色料といったものを特に気にして生活していないけど、それは1つの食品に集中しないで日々違う色々なものを食べているからであって、毎日同じものを長期間飲む場合とはリスク評価が全然違うと思っている。要は、一極集中だとリスク分散できないから怖いよねってこと。
ノンフレーバーのプロテインを選ぶことで合成香料等を避けられる(し、おいしくできる)
ノンフレーバーというのは文字どおり何の匂いも味もつけられていないプロテインのこと。当然、合成香料や合成甘味料、合成着色料が全く入っていないのでその点ではこれ以上なく安全。さらに、自分で味付けをすると合成香料や合成甘味料のプロテインには二度と戻れなくなるくらい断然美味しくできるし、毎日味付けを変えられるので飽きることもない。やってみるとわかるけど、おやつをプロテインに置き換えられるくらい美味しいものを、意外なほどローカロリーで簡単に作れる。
欠点は2つあって、その1は若干カロリー(特に炭水化物)の摂取量が増えること。ただし、トレーニング前後でのエネルギー補給を考えたらむしろ都合が良い程度だし、そもそも筋肉をつけて基礎代謝が上がることを考えると簡単に相殺できる程度。
欠点その2は、ただでさえ日本で手に入るプロテインの選択肢が限られるのに、そこからさらにノンフレーバーを売っているメーカーとなると選択肢がかなり絞られること。これはノンフレーバーにすることでリスク回避できていない重金属をどう避けるかという点ではちょっと難しい(=使うプロテインをコロコロ変えてリスク分散、という手段が取りにくい)。たぶん一番簡単な対処法はメーカーの規模で選ぶことで、それなりの長期間、それなりの多人数に飲まれていて健康問題が明らかになっていない商品を選ぶのが良いと考えている。理想的にはそのうち食品分析機関とかに持ち込んでみたいよね。
使っているプロテイン その1: マイプロテインのホエイプロテイン(牛乳由来)
使っているのはこれ↓
(一応、招待コードも置いておきます:AXY7-R2)
基本の考え方で書いた、なるべく規模の大きいメーカーで作っているノンフレーバープロテイン、という条件に一番あっていると現時点で思っている。値段も他のメジャープロテインメーカーと比べて割とお手頃。
安く買うためには
割引率の違うセールをちょくちょくやっているので、安く買うにはいいセールのタイミングを逃さないことと、それからボリュームディスカウントがあるのでなるべく大きいサイズの商品を買うこと。
セールについてはこれまで見た感じだと30%OFFが底値だけど、上記の商品が30%OFFになるタイミングはそんなに来ない。月に1回、1日だけとか。招待コードを使って買うと初回は25〜30%OFFになるので、初回の人はそれを使うのがいいと思う。2回目からは30%OFFになるタイミングでなるべく買う、というのがお得だけど、それをするためにはある程度手元に余裕を持ってプロテインをストックして置くことが必要になる。つまり、なくなりそうになったら買い足すんじゃなくて、多めに用意して置いて、安くなったら買い足すということ。注文してから到着まで2週間くらい要するので、それも見越して手元にストックしておく必要がある。
ボリュームについては、1kg、2.5kg、5kgの選択肢がある。わたしは前回、30%OFFを待てなくて15%OFFの時に買ったんだけど、その時の価格をまとめるとこんな感じ↓
1kg | 2.5kg | 5kg | |
---|---|---|---|
15%OFF適用時の価格(円) | 3,366 | 6,146 | 10,549 |
上記の1gあたりの価格(円/g) | 3.4 | 2.5 | 2.1 |
1kgの値段を100%とした際の比 | 100% | 73% | 63% |
こう見ると、1kgとの2.5kgの差が大きいのに比べて5kgはそこまででもない気がする。パッケージによると1回あたりの使用量は25gだから、1kgは40回分、2.5kgは100回分、5kgは200回分になる。ざっくり30で割ると、1日1回飲むライトな人でそれぞれ1.3ヶ月分、3.3ヶ月分、6.7ヶ月分。1日3回飲む本気度の高い人で、それぞれ0.4ヶ月分、1.1ヶ月分、2.2ヶ月分。
賞味期限を見ると製造から1年ちょっとあるので、1日1回の人が5kgを買っても、まあ問題はないのかもしれないけれど(管理がきちんとできるなら)、早めに飲み切ろうと思うと1日1回の人は2.5kgにして置いた方が良さそう。1日3回の人は迷わず5kgにしていいと思う。
ちなみに、想定される中で最安の「30%OFFの日に5kgを買う」場合に商品1gあたりの価格は1.7円/gくらいになるはず*1。商品25g中にタンパク質は23g含まれているとのことなので、プロテイン1gあたりに換算すると1.6円/gくらい。
口部分がマジックテープになった袋で届くので注意
これは世界中のマイプロテインユーザーが「まじか」と初回に思うことだと思うんだけど、マイプロテインのプロテインは他の大手メーカーでよく使われているようなプラスチックのボトルではなく頑丈なビニール袋のような容器で届き(それはいい、商品説明にも書いてあるし写真でも明確だ)、さらに袋の口部分がジップロック状ではなく、マジックテープ状の仕組みになっている。
誤解しないでほしいのが、未開封の段階ではきちんと密閉されている。ただ、ひとたび開封するとあとは内側についているマジックテープで閉じるしかなくなる。
これが気にならないという人もいるし、実際わたしも開封した瞬間こそ引いたものの、最初に買ったのが1kg入りで1ヶ月くらいで飲みきったこともあり、あまり問題を感じなかった。ただ、これが2ヶ月から半年保存するとなると話は別だと思う。
対応としては、1つは既に他の大手メーカーでボトル入りを買ったことがある人なら、それを捨てないで再利用すること。この場合の注意点は、匂いのきついプロテインのボトルを使うと移り香があること、完全に乾いた状態のボトルに詰めること、サイズを事前に確認すること(大手メーカーの大きいサイズのボトルは約2.2kg用なので、マイプロテインの2.5kg入りは入りきらないかもしれない。)
もう1つの対応は、マイプロテインが別売で出しているプラスチックボトルを買うこと。
0.5L、1.25L、4L、6L、10Lのサイズがあって、レビューを見ると6Lに2.5kgが入るかどうか(注文してみたので確認できたら追記します)、10Lに5kgは入らないとのこと。なので、6Lに2.5kg入るのならだけど、2.5kgで買う人は6Lを1つ、5kgを買う人は6Lを2つ買うのが良さそう。ちなみに、6Lはセール前の値段で600円とかで売っている。
使っているプロテイン その2: SunfoodのRice&Peaプロテイン(玄米とえんどう豆由来)
今は使っていないけど、以前の記事で使っていたのはこれ↓
基本の考え方で書いた、使うプロテインを複数にしてリスク分散したいという考えで使っていたプロテイン。とにかくうまい(と個人的には思う)。ホエイより消化がゆっくりな植物性のプロテインで、かつソイ(大豆)以外のもの(ソイによるイソフラボンの過剰摂取を避けたい)というので買ってみたら非常においしかった。ただ、詳しく調べてみると原料の植物由来の重金属を少量だが含むことがわかり、わたしは今は使っていない。
検証記事はこちら→ Sunfoodのプロテインおよび植物性プロテイン全般の安全性について - プロテインDIY日記
ただ、毎日1回〜3回飲む場合にはホエイを飲んだほうがいいと思うけど、そもそもプロテインを3日に1回しか飲まないという人や、3日に1回だけ違ったおいしい味のプロテインを飲みたいというくらいの場合は全く問題ないと個人的には思う。これは、普段の食事に含まれる野菜や魚等から摂取している量に比べて、このプロテインに含まれる量がそこまで多くはないと考えていることから。
黒みつで味付けすると本当におやつとして楽しめるくらいにおいしいので、おいしさ重視、そんなに回数は飲まないという人には一番おすすめできるプロテイン。
黒みつでの味付けについてはこちら→ ライス&ピー+『黒みつ』 - プロテインDIY日記
安く買うためには
わたしが把握している限り、買う方法は3パターンあって、
- Sunfood(米)のサイトから直接買う
- iherb経由で買う
- (Sunfoodの日本の輸入代理店から買う)
という選択がある。Sunfood(米)で買う場合はこちら↓。表示されている値段は一番安い($49.99*2)けど、送料と関税が別途必要でいくらかかるかわかりづらい。ただ、サイト上でセールが行われる時があって、50%OFFくらい($24.99)になることがある。
iherbで買う場合はこちら↓。iherbは使ったことがある人も多いだろうし、Sunfoodより送料と関税がわかりやすいメリットがある。値段も本家サイトとそこまで遜色なく(5,672円*3)、他のもの等と合わせて送料無料で買う場合は本家よりお得だと思う。
Sunfoodの日本の輸入代理店はそもそもこの記事を書いている日に確認したところRice&Peaの商品を売っていない*4ので選択肢外なんだけど、Sunfood(米)やiherbでRice&Peaプロテインと同じ価格で売られている同シリーズの別商品が13,600円(税抜)*5で販売されていることもあり、よほど海外から買うのが不安という人を除いて、Sunfood(米)やiherbで買うのが良いと思う。
以上です。これからノンフレーバープロテインを始める人の参考になればとても嬉しい。みんなー、プロテインをおいしく安全に飲もうー。
ホエイ+『こだわりの氷みつ(白桃)』
見た目も薄桃色でかわいい、井村屋のカキ氷用シロップを使ったブレンドだよー。
(写真撮るのが下手なので白く見えるけど、肉眼で見ると淡いピンクなので感じ取ってださい。)
使ったのはこちら
- 出版社/メーカー: 井村屋
- メディア: その他
- この商品を含むブログを見る
味評価
A:たまになら積極的に飲みたいくらい美味しい
味の評価基準についてはこちら → 味の評価基準 - プロテインDIY日記
コメント
井村屋の商品紹介ページ曰く「和歌山県産の白鳳ピューレを使用した、素材の味が楽しめる本格かき氷用シロップです。」*1ということなんだけど、実際に桃果汁が入っているのと、香料も桃由来のものなのもあって、すごくちゃんと桃!っていう感じがする。井村屋すごーい。ホエイと混ぜると桃の味自体はほんのりとしかしないんだけど、香りがふわっと桃になってホエイの独特のエグみを感じないのがとても良い。
わたしの撮影技術のせいでそうは見えないけど、ホエイと一緒に溶かすと全体がほのかな桃色になって見た目もとてもかわいい。溢れ出る女子感!
味の方は「桃とミルク」という組み合わせに馴染みが無いせいか、ちょっと悩んでA評価にした。でも同シリーズの他の味(抹茶、いちご、メロンもある)だとS評価も狙えるかもしれない。ぜひ試したい。
あと実は最近ホエイを買い足した時に、トレーニング中に溶かして飲む用のBCAAのパウダー(やっぱりノンフレーバー)も買っているので、そっちの味付けに使うと「桃とミルク」という違和感なしにいい感じに使えるかもしれない。期待してる。
量はわたしは小さじ2くらいがちょうどいいと思ったけど、大さじ1(=小さじ3)だとより甘党の人向け、桃好き向けになる感じ。その場合もカロリー、炭水化物量等は基準の範囲内です。
1回分使用量
小さじ2
価格(購入時、1回分あたり、税別)
14.5円
熱量(1回分あたり)
29kcal
たんぱく質(1回分あたり)
0g
脂質(1回分あたり)
0g
炭水化物(1回分あたり)
7.3g
<補足>
- 特に記載のない場合、ノンフレーバーのホエイプロテイン 25gと、無脂肪乳 150ml程度と一緒に混ぜたときの味について記載しています。
- ホエイプロテインは今のところマイプロテインの「Impact 分離ホエイプロテイン (アイソレート)」を使っています。
- 記事内の価格、カロリー等はプロテインと無脂肪乳の分を含まない、味付け材料の分だけのものです。プロテインと無脂肪乳の分は以下になるので合計が知りたい場合は合算してください。
プロテイン*2 | 無脂肪乳 | 合計 | |
---|---|---|---|
1回分使用量 | 25g | 100ml | - |
価格(1回分あたり、税別) | 51円*3 | 27円*4 | 78円 |
熱量 | 93kcal | 51kcal | 144kcal |
たんぱく質 | 23g | 5g | 28g |
脂質 | 0.1g | 0.0g | 0.1g |
炭水化物 | 0.6g | 7.6g | 8.2g |
*1:こだわりの氷みつ(白桃) | 商品情報 | 井村屋株式会社
*2:マイプロテインのImpact 分離ホエイプロテイン (アイソレート)を使用
*3:2.5kg入りを30%OFFセールで購入時。詳細はこっちの記事に記載→ 使っているプロテインについて(最新) - プロテインDIY日記
*4:2017/7購入時
プロテイン・サプリ等に関する情報の途中ロストと、このブログができること
「おいしくプロテインを飲みたい」ことについてだけふんわり書くつもりでブログを始めたのに、2週間くらい経って振り返るとだいぶそれ以外のこと(プロテインの安全性の評価とか)を書くことが多くて、自分は何を書きたいのかなというのを振り返ったので書いておく。
ちゃんと根拠のある情報が欲しい
健康・美容まわりの分野の、根拠のよく分からない情報が氾濫している状況がわたしはきらいで、目についたところから1個ずつ、はっきりさせていきたいのだと思う。
どうして健康・美容まわりの分野で不確かな情報が多いのか
これは自分の中では明確で、「売る人」が「十分な科学的知識を持っていない」ことが多いからだと思う。 なぜ多いかというと、構造的に「別のことの専門家」が「売る人」になることが多いからだと思っている。 (もちろん、マーケットがでかいからズブの素人や悪意ある企業が参入して来やすいっていうのもあると思う。)
「別のことの専門家」が「売る人」になる例:美容師と施術用薬剤
たとえば美容院でカラー、パーマ等の施術を受ける場合、化学的性質の異なるいくつかのカラー液・パーマ液から選んで施術することになる。消費者は「○○パーマ」(○○には「3D」とか「アクア」とか「デジタル」とか「ミネラル」とかが入る)等の商品名と、商品説明(「髪が全然痛まない」「長持ちで選ぶならこれ」「天然成分配合で優しい」とか)と、値段で選ぶことになる。商品をおすすめしたり、消費者の質問に答えて選択を助けたりする「売る人」は美容師だけれど、美容師は一般に化学や生化学の専門家ではなく、美容の専門家である。だから「天然成分配合で優しい」とメーカーに言われたらそれをそのまま消費者に伝えるしかない。唯一できることは、自分で使ってみて「優しい」と感じるか「優しくない」と感じるかを感覚的に判断することだけだ。
逆にいうと、化学や生化学の専門家を有してきちんと商品開発しているメーカーの側も、美容院に卸す時点で「美容師に伝わる言葉」でしか商品説明できない。そしてそこに科学的根拠は含まれない。科学的根拠が除外されるということは、元々何の科学的根拠も持たない商品も全く同列に扱われることになる。それが不確かな商品と不確かな情報の氾濫を引き起こす。
これはたとえば、医療の分野で製薬会社のMRが医師に自社の薬剤の説明をして、それを受けた医師が患者に薬剤を処方するプロセスとは全く異なる。医師に科学的根拠を理解する力があるから、製薬会社はMRを介して医師に科学的根拠を提示するし、患者は科学的根拠を元に医師に薬剤を選んでもらうことができる*1。
プロテイン等のフィットネス系サプリメントの場合
プロテインを販売しているメーカーの多くがボディビルディングのコンテスト出場者やフィットネスモデル(=筋トレのプロ)のスポンサーになり、商品提供をし、彼ら筋トレのプロを広告塔にして商品販売をしている。だから先の例での美容師に対応する「売る人」は彼ら筋トレのプロだ*2。
美容師の一般的なキャリアパスが化学や生化学の高等教育を経ないのと同じように、筋トレのプロの一般的なキャリアパスも栄養学や生物学の高等教育を経ない。だから筋トレのプロはメーカー側に「これは筋肉の回復にすごく効く」と言われたらそのまま消費者に「これは筋肉の回復にすごく効く」と言うしかないし、唯一できる検証方法は自分が使ってみて「筋肉の回復にすごく効く」と感じたかどうかだ。そしてそこには当然プラセボもはたらくだろうし、そもそも収入源の多くをメーカーに依存していたら「効かなかった」と消費者に伝えることは難しい。
そしてやはり、栄養学や生物学の専門家を有してきちんと商品開発しているメーカーの側も、筋トレのプロを介す時点で「筋トレのプロに伝わる言葉」でしか商品説明ができないし、そこで科学的根拠に関する情報が失われる。そうして科学的根拠に欠ける商品と同じ土俵で戦うことになり、不確かな商品と不確かな情報の氾濫が起こる。
理想的な状態は科学的根拠を理解できる人が通訳をすること
わたしは全ての美容師や筋トレのプロが関連する学問の高度な知識を身につけるべきとは決して思っていなくて(そんなのは無理だ)、メーカーと消費者の間に別の第三者、科学的根拠を理解してきちんと伝えられる「通訳」がいることが理想だと思っている。
具体的には美容師の中に1人でも2人でも、大学や大学院で化学等を専攻した人という「通訳ができるレアな経歴の人」がもし居たら、その人が「このプロダクトにはこんな特徴があるよ」と科学的根拠を添えて情報発信することにはとても価値があると思うし、あるいは公平な第三者機関が同じ条件で各商品を分析・評価してわかりやすい選択基準を提供してくれることは意義深いものだと思う。そういう「通訳」が存在することで科学的根拠を伴う選択基準が消費者に提供され、科学的根拠を持たない商品や不確かな情報の氾濫が抑制されるはずだ。
じゃあプロテイン等のフィットネス系サプリメントで誰がその「通訳」かというと、わたしは大学や大学院で科学的な教育を受けた筋トレのプロを知らない。これは「いない」のではなく、多くのそうでない筋トレのプロの声が溢れている中で、見つかりにくく、見つけられていないのだと思う。また、LabDoorが公平な第三者機関ではないかと思って期待したこともあるけれど、期待はずれだった*3のでちゃんと「通訳」になってくれる第三者機関も知らない。
自分がプロテイン等のフィットネス系サプリに対してできること
わたしはこれを書いている日付時点で、「筋トレやプロテイン摂取を始めて1年未満の」「大学院で生物系の修士号をとった」「女性」だ。トレーニングに関してはまだまだ素人である反面、一般的な水準より「プロテインとは」「アミノ酸とは」といった知識があるし、栄養学の専門家ではないけれど、科学的根拠に基づいて考えるとはどういうことかという教育を受けている。そして女性なので、女性が日常的にどんな健康・美容に関する情報(根拠のあるもの・無いもの双方)に曝されているかを知っている。
わたしのこれらの属性が「通訳」に十分だとは全く思っていないけれど(本当は筋トレのプロで博士号持っている人とかが情報発信したら最高なはずだ)、ちゃんとした「通訳」が見つからない状況下で
- 自分ができる範囲で「通訳」を行うこと
- ちゃんとした「通訳」を探して、それが見つかったらその存在を広めること
- ちゃんとした「通訳」ぶっているけど実際はそうでないもの(LabDoorとか)を見つけたらそれも広めること
の3つはわたしができることで、きっと意義のあることなんだと思う。少なくとも自分が商品を選択するときに役に立つので、自分のためにはなる。
このブログでやろうと思うこと
・・・ということで、最初に考えた「おいしくプロテインを飲みたい」ことと、上記の3つを合わせた4つをテーマにして書いていこうと思う。とりあえず書いていこうと思っているだけだし、ただの趣味なので、気が変わるかもしれないけども。
P.S. なんだか硬い話になってしまったので、明日はホエイプロテインに桃シロップを入れるとピンク色になってかわいいしおいしいっていう話を上げます。たぶん。
*1:もちろん、そうではないMR・医師もいるから接待が問題として取り上げられたりするんだろうけど、少なくともメインストリームはちゃんとやっている医師とMRであると思う。
*2:筋トレのプロがサイトやブログ、SNS上でアフィリエイトプログラム等で商品を販売するケース、雑誌の記事等の広告で消費者に勧めるケース、ジムを開いたりパーソナルトレーニングを行いその顧客に販売するケースなどがある。メーカーやドラッグストアから直接購入されることも多いが、その際も多くの場合、商品選択には筋トレのプロが発信した情報や彼らを使った広告が参考にされていると考えている。
LabDoor(プロテインTOP10ランキング)の安全性評価があやしい
こっちの記事の中でLabDoorというサイトがプロテインに重金属等が含まれるかどうかをテストしてくれてるよというのを紹介したんだけど、
oishiku-protein.hatenablog.com
これ、やっぱりあてにならないなと思い直したので書いておく。
1. 重金属の検出限界が高すぎる
これ↓はわたしが飲んでいるマイプロテインのノンフレーバーのやつに関するLabDoorのリポートをキャプチャで引用するんだけど、
わたしはこの、
This product passed all heavy metals assays, with levels of compounds like arsenic, lead, and cadmium all below 1.0PPM (parts per million).
っていう文言を見て、あー重金属は入ってないんですねーいいですねーって思っちゃったんだけど、ちょっと待って、below than 1.0PPM ?
1.0PPM = 1μg/g*1でしょ、てことはプロテイン1scoopが30gなら30μg以下ならPASSするってことだ。これはつまり前の記事でわたしが泣く泣く諦めたSunfoodの植物性プロテインの5倍くらいまでセーフだし、都民が1日に食事からとる量*2の3倍弱までセーフだということになる。いやそれおかしいくない?
で、LabDoorにメールで質問してみようかと思ったんだけど、検索したら同じ内容を reddit 上で指摘している人がいて、
「"below than 1.0PPM"って何も意味なくない?」って言っている人に対して、LabDoorのアカウント*3がつけた回答がこれ↓ (さらに下で訳してるので面倒な人はスクロールして↓)
ざっくりまとめると、
- 現行のプロテインランキングを作成した2014年当時は検出限界が1.0PPMの方式で試験していて、それで検知されたかされなかったかのデータしか持っていない。なので1.0PPM以上かどうかを安全の基準とした。
- 再調査して新しいプロテインランキングを作成する予定で、そこでは検出限界が1.0PPB=0.001PPMの検査方式を採用する予定。その上で、安全とするレベルは以下にする予定
- 新しいプロテインランキングは今年の終わりまでに発表できればと思う(当該ポストの日付は2015年9月)
- 重金属の再テストをするにはLabDoorが検査してきた全てのプロダクト×約$300のコストがかかるので、必要性は認識しているが大変なこと
とのこと。もし新しい基準での再検査が実現されれば、1scoopが30gとして、1scoop中の量が0.03μgから検出できて、鉛でいうと3μg以下ならPASSという基準になるってことっぽい。現在よりだいぶ実用的な基準にはなりそう。
同じく前の記事で紹介したConsumer Reportsの方↓は、
3回分の量のうちの含有量で示していて(プロテインは1日3回くらい摂取する人もいるから正しいよね)、鉛でいうとリストされてる中で一番少ない量で検出されているのが0.2μg/3回量。検出されていないホエイプロテインも多くリストされている。
比べて見ると「3μg以下ならPASS」みたいなPASS or NOTだけじゃなくて、検出量を書いてくれた方が断然参考になりそう。まあ、これについては期待して待つしかない。言えるのは2014年公開の現行版ランキングにおける重金属含有の有無はほぼ全く参考にならないぞっていうことだけ。
※LabDoorはあてにならなかったけど、Consumer Reportsの方から「ホエイプロテインには必ずしも重金属は含まれない」ことがわかるので前回の記事の結論に変わりはないです。
2. フレーバー間の違いを考慮していない
LabDoorのランキングの1位と3位はマイプロテインのホエイなんだけど、
これを見ると1位の安全性(Ingredient Safety)の得点が100点、3位が98点。検査されたプロテインの平均が61点。1位と3位の2点の差がどこから来ているかはわからないので置いて置くとして、この得点が低いプロテインを見てみると、
例えばこれ、Dymatize ISO-100 っていうプロテイン↓
これは72点。で、なんで点が低いのっていうの説明部分をキャプチャで引用すると、
甘味料としてスクラロースが入ってるから。でも、スクラロースは安全性の高い甘味料だと書いてある。
でもね、実は1位と3位のマイプロテインのプロダクトもフレーバーつきのものはスクラロースが入っている。
分離ホエイプロテイン(アイソレート)のご購入| Myprotein.jpより引用
マイプロテイン、味ごとに香料、色素、甘味料とかを何を使っているかちゃんと一覧できるようにしてくれてるので、甘味料として全てのフレーバーつきのプロテインにスクラロースが添加されていることが確認できる。
だからマイプロテインのプロダクトとこのDymatize ISO-100を比較したら、マイプロテインの方がフレーバーつきだったら、安全性の得点は両者同じになるべきとわたしは思う。他に違いが書かれてないんだし。
でもLabDoorはそもそも何味を測定したかも書いてないし、しかも1位や3位のマイプロテインのプロダクトの詳細画面に行くと、”BUY FROM LABDOOR”とか言ってフレーバー付きのプロダクト売ってくる。
Myprotein Impact Whey Isolate Review - Labdoor
これは無いわーと思ったら reddit 上に全く同じことを言っている人がいて、
それに対するLabDoorの回答がこれ↓
ざっくりまとめると、
- LabDoorが調査したマイプロテインのプロダクトはノンフレーバーで、フレーバー付きのものにはスクラロースが含まれていることは認識している
- 将来的には全てのプロテインの全てのフレーバーを調査したいが今は無理
いやこれダメでしょ
このランキング、もう科学的でもなんでもないじゃん。 だってノンフレーバーがラインナップにあるだけで全フレーバー含めて高得点になって(少なくとも高得点に見えるようになって)、フレーバーつきは医学的にほぼリスクのない(と少なくともLabDoorが言っている)スクラロースが入ってるだけで30点近く減点なんでしょ?で、医学的にリスクの認識されている重金属については意味のない検出水準でテストして「問題ない」としてるわけでしょ?それはちょっと厳しいよ。
目指してることろの趣旨には賛同するし、応援したいけど、今の段階でLabDoorのランキングが信頼性のおけるものだとも科学的だとも思わないです。きっと中の人たちがevilだってことじゃなくて、スタートアップのつらみなんだろうとは思うけど*4。まあ、大変なんだろうなあ。頑張って欲しい。
*2:http://oishiku-protein.hatenablog.com/entry/2017/06/26/063000
*3:なりすましじゃないと思うけどreddit詳しくないので確認はできていない。
*4:ここ https://angel.co/labdoor を見ると医療情報の扱いで話題になったDeNAとかも出資してるのがわかる。100%勝手な想像なんだけど、もし自分がちゃんと科学的な価値ある情報を提供したいと思ってビジネスを立ち上げて、出資者(エンジェル)から「科学的でなくてもいいから科学的に見せて、とにかく早く売り上げを立てろ」みたいなことを言われたら辛すぎて胃に穴が開くだろうなーとか思った。
Sunfoodのプロテインおよび植物性プロテイン全般の安全性について
今日はこのブログで使っている2つのプロテインのうち1つ、Sunfoodのプロテインの安全性ついて。
長いので先に書くと、「有害とは言わないし、Sunfoodが悪いとも思わないけど、わたしはやめとこうかな」「今後はホエイだけに絞って味の研究をしていく」が結論です。
さてこれまでの経緯から。以前の記事、
oishiku-protein.hatenablog.com
これで書いたようにわたしはSunfoodのライス&ピープロテインがおいしくて好きなんだけど、ボトルに書いてある
“WARNING: This product contains a chemical known to the state of California to cause birth defects or other reproductive harm.“(訳「注意:この商品は出生異常またはその他の生殖に関する危害を引き起こすとカリフォルニア州で認められている化学物質を含みます」)
という文言が怖くて飲むのをやめようかなと思ってた。
で、代わりに、そういう怖いこと書いてないし、安いしということでマイプロテインで売っているライスプロテインとピープロテインを買って、Sunfoodと同じ分量で配合してみればいいじゃんとトライしたのがこっちの記事↓。
oishiku-protein.hatenablog.com
めっちゃまずかった。大敗北。
で、それらを受けて、じゃあSunfoodのプロテインの危険性についてきちんと調べてみようじゃないか、それで納得がいく水準(問題ないと思えるレベル)だったらSunfoodを飲めばいいし、ダメだったらまた考えよう、というのが今回の記事です。
Sunfoodに聞いてみる
まず正面からSunfoodのカスタマーサービス*1に「何がどれくらい入ってるんですか」という趣旨のメールを送ってみた。
「カリフォルニアの制度が悪いだけで危険はないよ」
夜にメールを送ったら翌朝にはちょっとテンプレっぽいけど丁寧な返信がきていて、ちゃんとした会社なんだと思った。あとそもそも、よく聞かれる質問なんだろうな。
メール本文と、メール内でリンクを案内してもらった説明ページの内容を抜粋してまとめるとこんな感じ:
- カリフォルニアの州法(California Prop 65)が悪い
- 健康被害が起こる水準より極めて低い水準で"WARNING"のメッセージを記載しなければならず記載しているが、実際には十分に安全な商品。
- 具体的には、1日1回、70年間摂取した人10万人のうち1人に健康被害が起こる可能性のある商品について記載が義務付けられている。(”The law states that if a person consumes a single serving of a product every day over a 70 year lifespan and if 1 in 100,000 persons can develop one of the possible health issues, the product must be labeled in California. This is not required in any other state or country.”)
- こんな基準を採用している州も国も他にはないし、California Prop 65(この記載義務についての法律)がおかしい。
- Sunfoodの食品はWHOやFDAの基準は当然にクリアしている。
- 対象の物質は植物に自然に含まれるもので、植物原料の食品に入っているのは普通のこと
とのこと。ちなみにSunfoodはカリフォルニアの会社でした。
尚、メールで紹介されてた説明ページはこの2つです。↓
て、言ってるんだけど、どう思う?
ここからは個人の受け取り方の話なので、わたしはこう考えたよという話になるよ。
確かにCalifornia Prop 65は厳しすぎるのかも
これはSunfoodのCalifornia Prop 65の説明ページから引用したグラフなんだけど、
鉛について、上から順に
- WHO/EUの定める1日の摂取上限
- FDAの定める1日の摂取上限
- California Prop 65が記載を義務付ける下限値
- Sunfoodのプロダクト(プロテイン)1杯に含まれる量
- Sunfoodのプロダクト(カカオパウダー)1杯に含まれる量
を比較していて、まあこれを見る限り「こんな少ない量で”WARNING”表示を義務付けてるのが変だよね」っていうSunfoodの主張は理解できる*2。
ちなみに単位の「MCG」はmicro gram 、つまりμgのことです*3。
結局どの程度含まれていて、どの程度影響するの?
同じページの別の表をもう一つ引用すると、
Sunfoodのプロテイン1回量に含まれる鉛の量は6-7μgくらいに見える。でも、これが多いのか少ないのかはWHOやFDAの基準値のデータソースがわかんなかったのもあって、よくわからないなあと思った*4。先のグラフから見た感じではFDAの基準値は75μgくらいに見えるし、そしたら1割弱をプロテインから摂取することが有りなのか無しなのか、ちょっと判断が難しい。だって人間はプロテイン以外の食事も摂るのだし、Sunfood自身が言っているように野菜や他の食品からも鉛を摂取しているのだし。
自分が普段の食事で取っている(と思われる)量と比べてみる
摂取の上限値を調べてもよく分からなかったのもあって、代わりに「自分はどれくらい鉛等を摂取しているのか」を調べて、そこと比較してみようと思った。
で、引っ張ってきたデータがこれ。
食事由来の化学物質等摂取量推計調査結果(各年) 東京都福祉保健局
これは東京都福祉保健局が実施している、「都民の食事を介した化学物質等の一日摂取量」の調査で、マーケットバスケット方式*5で行われている。 これのH26年度版を見ると、都民は推定で1日に鉛を 0.18μg/kg・bw 摂取していて、体重60kgの人として計算すると10.8μgになる。
え、都民の普通の食事で10.8μg/日なのに、Sunfoodのプロテインを1回量飲むと6-7μgなの!?それはちょっと多いのでは。
で、Sunfoodのプロテインを飲み続ける?
わたしは別に、Sunfoodのプロダクトが特に重金属に汚染されているとかは思っていなくて、おそらく、ちゃんと育てられたちゃんとした植物原料を使っているんだろうと受け止めてるんだけど、でも植物を濃縮して作る植物性のプロテインの必然として*6、それを飲むならば鉛の場合で推計1.7倍くらいの量を摂取することを許容しないといけないということだと思った*7。鉛以外の重金属についても同じように摂取量が増える可能性がある。
あとはそれを自分が許容するかどうかで、個人的には、おいしさの代わりに取るリスクとしては見合わないのかなと思った。もしわたしがビーガンとかベジタリアンだったら飲む…のかなあ?そもそもビーガン、ベジタリアンの人は食物からの重金属の摂取量が多そうで大変そう。
付け加えるとこれって植物性プロテインは全部それなりに重金属を含まざるを得ないねって話だと思っているので、マイプロテインの植物性プロテインなら良くてSunfoodのならダメって言う話ではないと思う。
じゃあ、ホエイプロテインならいいの?
植物性の原料に重金属が含まれる、と分かった後に気になったのは「じゃあホエイはどうなの?」と言うことで、重金属が含まれる飼料(植物)を牛が食べることで牛の乳から作るホエイプロテインにも同じように重金属が含まれるの?というのが気になった。*8
最初に思ったのはこういう専門の機関に持ち込んで検査してもらえば納得では?ってことなんだけど、それなりにお金かかっちゃうからパス。
で、個人で持ち込まなくても持ち込んでる人・組織がすでにいるのでは、と思って調べたら、各社のプロテインを分析してる組織が2つ見つかって、 1つ目がこれ、LabDoorで、これは営利企業。
各社のプロテインを自社で成分分析して、
- Label Accuracy
- Product Purity
- Nutritional Value
- Ingredient Safety
- Projected Efficacy
の5項目でスコアをつけてTOP10を発表している。このIngredient Safety(成分の安全性)の項に重金属の有無が含まれている。
もう1つがConsumer Reports、こっちはNPO。
で、どっちも見て分かったのは、ホエイプロテインにおいて「重金属が含まれ有害である」と言われる商品は「製造段階で混入している」商品のようで、どうやら「牛乳から乳清をとって濃縮したら必ず重金属が含まれるよ」ということでは無いみたいだった。朗報!
ていうことで、これからはホエイプロテイン1本に絞って味の研究をしていこうと思います。 Sunfoodのライス&ピープロテインでまだ書いてない味研究の成果がたくさんあって、これ切るのはとても悲しいんだけども(チョコとかはちみつとかメイプルシロップとか)。
リスクを取るかどうかは個人の判断なので、飲む人も飲まない人もいていいと思っていて、「すごいおいしいよ」というのだけは最後に書いておきます。
*1:サイトって本国のこれね http://www.sunfood.com/ Sunfoodで検索すると日本の代理店のサイト http://sunfoodsuperfoods.jp/ も出てくるけど、そっちではない。
*2:この表を信頼するならば、という前提で。WHOやFDAの数値の出典が書いていなかったので探してみたけど、わたしの探し方が悪かったのか合致するような数値を規定するドキュメントは見つけられなかった。あとこれ→ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3834422/ とかを見るとWHOは摂取上限量を1日あたり(acceptable daily intake, ADI)とか週あたり(provisional tolerable weekly intake, PTWI)で決めてるんだけど、ADIにしろPTWIにしろ単位が[μg/kg bw]で、"体重1kgあたり"の数値が規定されているので、"体重は50kgとして計算しました"みたいなことが記載されるべきだと思う。
*3:https://en.wikipedia.org/wiki/Microgram
*4:2つ上の補足と同じ
*5:http://www.weblio.jp/content/マーケットバスケット方式
*6:Sunfoodの言う通り、例えば鉛は世界中の水や土壌や大気中等に存在する。これとかでも書いてある→ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3834422/
*7:食事からの摂取量が1.7倍になることが、健康を損なうことと等しいこととは思っていないけれど、どれだけ摂取していいかわからないままに1.7倍を受け入れるのは心情的に厳しいと思う。都のレポートの方にも鉛の許容量は書いていなかった。
*8:特に重金属だけを気にしているというのではなくて、もともとプロテインっていうのが濃縮された食品、かつ毎日のように・長期間摂取するものなので、危険性はきちんと評価したいなーと思っている。
Tips-電動プロテイン混ぜ器
今日はプロテインの混ぜ方の話です。 「シェイカー振ってプロテイン飲むみたいな男臭いマッチョなことしたくない」という女性や、「もう21世紀なのに手動で歯を磨くのありえなくない?」とか言って電動歯ブラシを使ってるような効率・ガジェット好きな男性にぜひ読んで欲しい。
さて、いつもグラスに入ったプロテインの写真を上げているのでお気付きの方もいるかもしれないけど、わたしはプロテインを混ぜる際にシェイカーを使っていません。 シェイカーって何?っていうビギナーのみなさんに説明すると、こういうやつ↓ね(ちなみにこれ夫の使ってるやつ)
ブレンダーボトル 【日本正規品】 Blender Bottle Classic w/Loop 20オンス (600ml) Clear ブラック BBCLE20 BK
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プラスチックの容器部分と、ふたと、金属のコイルでできた球体の3つでできている。 これにプロテインと水または牛乳を入れて、ガシャガシャ振るとプロテインが溶けるよってやつです。
それに対してわたしがやっている方法がこちら↓
グラスに無脂肪乳を入れてー*1
プロテインをすりきり1杯測ってー
入りました
そこでこの電動プロテイン混ぜ器でブイーンと
ブイーン
できあがり!
電動プロテイン混ぜ器、というのは我が家での名称で、世の中的には「ミルクフォーマー」です。
うちで使ってた初代はこちら↓
www.ikea.com
IKEAに行った時に、激安*2だったから買ったけど1回使ったら飽きてずっと眠ってたもの。数年後に「あ!あれでプロテイン混ぜたら楽じゃない?!」と日の目を見て、一躍食卓のレギュラーになった。
で、上記をしばらく使ってたら劣化した(軸が歪んでブレるようになった)ので買い換えた2代目がこちら↓
HARIO (ハリオ) ミルク 泡立て器 クリーマーゼット CZ-1
- 出版社/メーカー: ハリオ
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- 購入: 2人 クリック: 7回
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と、スペアに買った軸↓
HARIO (ハリオ) ミルク 泡立て器 クリーマー・キュート クリーマー・ゼット用 CQT-45 シャフト 交換 パーツ SH-CQT
- 出版社/メーカー: HARIO
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ミルクフォーマーは色々あるけど、交換用の軸を売ってたのは多分これだけだったので選んだ。軸が変えられる=軸が外せるっていうことなので、手洗いで汚れが取れてないと感じる時は外して食洗機に放り込める*3。あと、軸が歪んだからもう使えないということがなくて良い。
軸が歪むとプロテインを混ぜる時に水面が大きく波打って溢れやすくなるので、軸歪み問題は大事。ただ、今書いてて思ったけどこのハリオの軸よりイケアの本体の方が安いので、ハリオの軸を交換するよりイケアでのやつを本体ごと交換しながら使う方が安いかもしれない。でも軸の部分の強度はハリオの方が強そうなので、それを考えるとトータルでどっちが安いかよくわからない。あと、ハリオについている専用スタンドは便利。
どちらにせよ毎日使っていると電池の消耗が早いので、エネループで充電して使っている。
ミルクフォーマー(a.k.a.電動プロテイン混ぜ器)のいいところ
楽ができる
まず溶かすのが楽。あと、洗い物が劇的に減る。シェイカーはパーツ3つもあるし容器部分がでかいしで食洗機の中で結構場所を取るんだけど、ミルクフォーマーの場合は軸を手洗いして、手頃なサイズのグラス1個を食洗機に入れたら終わり。軸の手洗いもスポンジで軽く優しく洗って、手に流水を溜めながら軽く「ブイーン」としてすすいで、水から離して「ブイーン」とすると水が切れる、という感じで一瞬。
雰囲気がいい
個人的に、シェイカーに入れて振るっていう作法のマッチョ感、男性っぽさ、荒々しさみたいなのが好みじゃないのでそれを回避できるのがいい。飲むときの見た目も、プラスチックのシェイカーの容器よりグラスの方が美味しそうに見える。美味しそうに見えるっていうか、そもそも食べ物・飲み物に見える。シェイカーから飲むと「サプリです!薬です!」っていう感じで、もしかして世の中の人はシェイカーから飲んでるから「まずくてもしょうがないなー」って思ってるのかもと思う。
余談だけどわたしはそもそも液体をガシャガシャ振るという行為が嫌いなんだと思う。高1の頃に、学食の1Lサイズのドレッシングを振ったら蓋が閉まっておらず、全身にイタリアンドレッシングを浴びて、以来卒業まで「ノンオイル青じそ」(振らなくていい)しか使わなかった人間なので仕方ない。振らなくていいの、サイコー。
ミルクフォーマー(a.k.a.電動プロテイン混ぜ器)を使うときの注意点
あまり小さいグラスを使わない
わたしが使ってるのは容量が300mlのグラスだけど、これは小さすぎてちょっと不便だと思っている。これよりやや大きい、400mlサイズとかが使いやすいと思う。 グラスが小さいと混ぜるときにプロテイン・牛乳がこぼれやすいのと、牛乳の上にプロテインを入れる段階でもプロテインの粉がこぼれて散らばりやすい。 どっちも慣れと技術である程度カバーできるけど、そんなところに集中力を発揮する必要はないと思うので素直に400ml以上のサイズのグラスを用意した方がいいと思う(自分に言っている)。
最初は小刻みに押す
スイッチを押下している時だけ「ブイーン」と動いて、手を離すと止まる仕組みになってるんだけど、「ブイーーーーーーーーーーーーン」で混ぜ終わる感じじゃなくて、「ブイ、ブブイ、ブイ、ブイ、ブイーーン、ブイーーン、ブイーーーン」っていう感じで最初は小刻みに動かす。 そうじゃないと最初に牛乳の上にこんもり乗ったプロテインが飛び散る。当然だけど軸は粉じゃなく牛乳の中に突っ込む。さもなくば粉が盛大に撒き散らされて終わる(寝ぼけている時にやったことがある)。
軸が歪み出したら迷わず交換
軸が歪むと動きがブレるので、混ぜる時に水面が大きく波打つようになる。つまりこぼれる。300mlのグラスで牛乳150mlとプロテイン1スクープを混ぜると泡立ちも含めて水面が上限ギリギリになるので*4、軸がブレるともう無理になる。ただ、もっと容量の大きいグラスで試しても軸がブレてる時は割とどうしようもなかったように思う。
ということで電動プロテイン混ぜ器、慣れれば絶対便利なのでおすすめですよ。外に持っていけないので外出時もプロテインを飲む人はシェイカー必要だろうけど、家では電動で併用した方が便利だと思います。弊家庭の夫も外ではシェイカー、家では電動プロテイン混ぜ器です。